概要
弊社の水産養殖IoTシステムは、Thingsboard IoTプラットフォームに接続された Ewon IoT Gatewayを使用して、pH、水温、溶存酸素（DO）、塩分、酸化還元電位（ORP）を測定するセンサーからリアルタイムデータを収集および管理する。本システムを導入することで、ユーザーは池のすべての環境パラメータを遠隔監視して養殖対象魚介類にとって最適な養殖環境を維持することができる。さらに、送水ポンプ、酸素発生器、自動給餌機などの機器とも統合しており、池の管理を完全に自動化する。ユーザーは各デバイスの動作をスケジューリングしたり、モバイルアプリまたはWebで手動で制御したりすることができる。
また、遠隔監視カメラも備えており、異常発生時にはライブ映像や警報を提供する。デバイスのすべてのデータと動作ステータスはThingsboardに保存および表示されるため、ユーザーは簡単に監視、分析し、生産性と品質を向上させるための正確な意思決定を行うことができる。本システムはナムディン省とカントー省の5か所のエビ養殖池で成功に展開され、養殖環境の管理と産量の向上に顕著な効率をもたらした。
主な機能モジュール :
- ユーザー管理と分散化：ユーザーアカウントを管理し、マネージャー、オペレーター、技術者などの役割に応じて分散化して、システム内のすべてのアクセスアクティビティの安全性と制御を確保する。
- 養殖池の管理と権限の付与：養殖池ごとの情報（面積、養殖対象魚介類の種類、設備）を管理し、各エリアの担当者に管理権限を付与し、透明性とモニタリング効率を確保する。
- 養殖池のデジタルマップ管理：デジタルマップ上に養殖池を視覚的に表示し、センサーと制御装置のレイアウトと位置の全体図を提供し、より効率的な池のナビゲーションと管理を実現する。
- センサーデータのモニタリング：pH、水温、溶存酸素（DO）、塩分、酸化還元電位（ORP）などのリアルタイムの環境指標を収集して表示する。データは養殖環境の健全性を監視するために分析および保存される。
- 手動の制御・管理：ユーザーが集中式インターフェースで給水ポンプ、酸素発生器、自動給餌機などを直接制御できるため、必要な場合に迅速に対応できる。
- 自動の制御・管理：自動制御テンプレートを構成し、事前決められたセンサー値のしきい値に基づいてデバイスの動作を設定する。環境指標が常に理想的な範囲内に収まるように自動的に調整する。
- 監視カメラ管理：モート遠隔監視カメラを統合することで、池の映像を直接閲覧し保存できる。異常な動きを検出した場合、警告が届く。
- 通知管理：環境指標がしきい値を超えること、機器の故障、カメラが予測外動きの検出などのトラブルが発生した場合に、SMSまたは電子メールで自動的に送信されるようなアラートを設定し、ユーザーが迅速に対応できるようにする。
- レポートと分析：環境指標、機器のパフォーマンス、養殖の産量に関する定期的なレポートを作成する。データ分析機能によって、養殖プロセスの改善や運用の効率の最適化のための意思決定をサポートする。
